「もう公務員を辞めたい…」
日曜日の夜、明日からの仕事を考えるだけで胃が重くなる。異動しても変わらない閉塞感。年功序列の評価制度への違和感。住民対応のストレス。
もしあなたが今そんな気持ちを抱えているなら、この記事はきっと役に立つはずです。
その気持ち、決しておかしくありません。
私自身も元公務員として働いていました。「安定」を手放すことへの恐怖と、このまま定年まで我慢し続けることへの不安の間で、何年も揺れ動きました。
結果的に私は公務員を辞めて初めての転職に成功し、今は会社員として働いています。その経験から言えることがあります。
「辞めたい」と思ったこと自体が、あなたの人生を変えるチャンスの始まりだということです。
そして、私が転職を決意する大きなきっかけになった一冊があります。ブロニー・ウェアの『死ぬ瞬間の5つの後悔』という本です。終末期ケアの介護人として多くの方を看取った著者が、人が最期に語る後悔をまとめた本なのですが、これを読んだ時、「このまま我慢し続けたら、自分も同じ後悔をする」と胸を打たれました。
公務員を辞めたい本当の理由は「安定の罠」にある
「辞めたいけど辞められない」——この悩みを持つ公務員は、実はとても多いんです。近年の調査では、地方公務員を途中で辞める人は年々増えており、特に若手〜中堅世代の退職が目立つ傾向があるとされています。
でも、多くの人が「辞めたい理由」を表面的にしか捉えていません。
「給料が安い」「人間関係が辛い」「やりがいがない」——これらは確かに辞めたい理由ですが、その奥にある本質は別のところにあります。
本当の問題は、「安定」という言葉に縛られて、自分の人生の選択肢を自ら狭めてしまっていることです。
公務員の「安定」は確かに大きなメリットです。しかし、その安定が「自分らしく生きること」を犠牲にしているとしたら、それは本当に安定と言えるでしょうか?
『死ぬ瞬間の5つの後悔』で最も多かった後悔は、「自分に正直な人生を生きればよかった」というものでした。周囲の期待に応え続け、自分の本心を押し殺して生きた人たちが、人生の最期にそう口にするのです。「安定だから」と自分を偽り続けることは、まさにこの後悔に直結していると私は感じています。
公務員が辞めたくなる3つの根本原因
原因①:年功序列で「頑張り」が報われない
公務員の評価制度は、基本的に年功序列です。どれだけ頑張っても、入庁年次が上の人より早く昇進することはほぼありません。
私自身も公務員時代、事件を解決しても、住民から感謝されても、給与明細に反映されることはありませんでした。「自分じゃなくても同じ結果だったんじゃないか」と、どんどんモチベーションが下がっていったのを覚えています。
努力が正当に評価されない環境で、やる気を保ち続けるのは、実は相当すごいことなんです。
『死ぬ瞬間の5つの後悔』の2つ目は「働きすぎなければよかった」です。報われない仕事に人生の大半を費やして、本当に大切なことを後回しにしてしまう。公務員の世界で頑張り続けるあなたに、ぜひ一度立ち止まって考えてほしいのです。
原因②:「変えられない」という無力感
公務員組織は、良くも悪くも前例踏襲型です。「こうした方が効率的なのに」と思っても、「前からこうやっているから」で片付けられてしまう。
この「変えられない」という無力感は、30代に入って仕事の全体像が見えてくるほど強くなります。若手のうちは「まだ分からないから」と納得できていたことが、経験を積むほど理不尽に感じるようになるのです。
「変えたい」と思えるあなたは、組織にとっても社会にとっても貴重な存在です。
原因③:将来の自分が想像できない
30代になると、10年後、20年後の自分がリアルに想像できるようになります。そして、その姿が「今の上司そのもの」だと気づいたとき、強い危機感を覚えるのです。
私の場合、公務員の先輩たちを見て「このまま定年まで同じことを繰り返すのか」と思った瞬間が、転職を本気で考え始めたきっかけでした。
将来に不安を感じるのは、あなたがまだ人生を諦めていない証拠です。
この本の5つ目の後悔は「幸せをあきらめなければよかった」。幸せは選択だと著者は言います。環境のせいにして幸せを手放すのか、自分で選び取るのか。将来に不安を感じている今こそ、自分の幸せを選び直すタイミングなのかもしれません。
公務員を辞める前にやるべき3つのこと
①「辞めたい理由」と「やりたいこと」を書き出す
まず、ノートやスマホのメモに「辞めたい理由」を全部書き出してください。5個でも10個でも構いません。
次に、「本当はこうしたい」「こういう働き方がしたい」という理想も書き出します。
この2つを並べて見ると、あなたが本当に求めているものが見えてきます。「辞めたい」はゴールではなく、「こう生きたい」に向かうための出発点です。
私自身、転職を考えた時にこのワークをやって、「人と直接関わる仕事がしたい」「自分の成果が目に見える環境がいい」という軸が見つかりました。
②スキルの棚卸しをする
公務員経験は、実は民間企業でも高く評価されるスキルの宝庫です。
たとえば、文書作成能力、法令の読解力、利害関係者との調整力、正確な事務処理能力。これらは公務員にとっては当たり前でも、民間では希少なスキルです。
「自分にはスキルがない」と思い込んでいる公務員の方がとても多いですが、それは公務員の世界しか知らないからです。一度、転職エージェントに相談してみるだけでも、自分の市場価値に驚くはずです。
③副業・スキルアップで「保険」をかける
いきなり辞めるのではなく、まずは副業やスキルアップで収入の柱を増やすことをおすすめします。
2026年現在、公務員の副業規制は依然として厳しいですが、ブログ運営、資産運用、資格取得など、規制に抵触しない形でできることはたくさんあります。
私もブログ運営を始めたことが、キャリアチェンジの大きなきっかけになりました。「自分でも稼げる」という実感が、退職への恐怖を和らげてくれたのです。
今日からできる具体的アクション3つ
ここまで読んで「何かしなきゃ」と思ったあなたに、今日からできることを3つお伝えします。
1. 今夜、スマホのメモに「辞めたい理由」を5つ書く
考えすぎず、思いつくまま書いてみてください。
2. 転職サイトに登録して「公務員 経験者」で検索する
応募しなくてOKです。「こんな求人があるんだ」と知るだけで視野が広がります。
3. この記事をブックマークする
今の気持ちを忘れないために。「辞めたい」と思った日の記録として、いつでも読み返せるようにしておいてください。
まとめ:「辞めたい」は人生を変えるサイン
公務員を辞めたいと思うことは、弱さではありません。むしろ、自分の人生に真剣に向き合っている証拠です。
大切なのは、感情のまま辞めるのではなく、しっかり準備をして次のステップに進むこと。
私自身、公務員を辞めて初めての転職を経験しました。正直、すべてがうまくいったわけではありません。でも、あの時「辞めたい」という気持ちに正直に向き合ったからこそ、今の自分があります。
あなたの「辞めたい」は、より良い人生への扉を開く鍵かもしれません。
公務員を辞めて会社員に転職した今、この本の5つの後悔を常に意識しています。「自分に正直に生きる」「働きすぎない」「気持ちを伝える」「人とのつながりを大切にする」「幸せをあきらめない」——この5つを知っているだけで、転職やキャリアの選択は大きく変わります。
人生の最期に「あの時、一歩踏み出してよかった」と思える選択をしてほしい。それが、自分自身の転職経験とこの本から私が学んだ、一番大切なことです。
誰かの気持ちに寄り添える記事であれば本当に嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
